日本代表対オーストラリア代表の感想:W杯アジア最終予選

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リベロの河童
 ( 河童戦術ブログの管理人 )

日本スターティングメンバー
GK 1 川島 永嗣
DF 3 昌子 源
DF 5 長友 佑都
DF 19 酒井 宏樹
DF 22 吉田 麻也
MF 2 井手口 陽介
MF 16 山口 蛍
MF 17 長谷部 誠
FW 14 乾 貴士
FW 15 大迫 勇也
FW 18 浅野 拓磨

オーストラリアスターティングメンバー
GK 1 マシュー ライアン
DF 6 マシュー スピラノビッチ
DF 20 トレント セインズベリー
MF 3 ブラッド スミス
MF 5 マーク ミリガン
MF 21 マッシモ ルオンゴ
FW 7 マシュー レッキー
FW 10 ロビー クルーズ
FW 14 ジェームズ トロイージ
FW 22 ジャクソン アーバイン
FW 23 トム ロギッチ

 

前半開始~15分

日本代表は4-1-4-1(4-3-3)の布陣を採用し、最終ラインは右から酒井宏樹、吉田、昌子、長友の4人、アンカーに長谷部、インサイドハーフに井手口と山口、ウィングに浅野と乾、そしてCFに大迫という形で臨んできました。対してオーストラリアは3-4-2-1という形。

前半開始から日本代表は前線からどんどん圧力をかけて相手に自由を与えない守備を展開。また奪われた直後から積極的にプレッシャーをかけてすぐにボールを奪い返すなど、かなり前から仕掛けていました。これがうまく機能し序盤は日本が優位に試合を進めます。特に乾浅野のウィングが長い距離を走って相手を追いかけたりカウンター時も積極的に走り出したり運動量豊富に動き回っています。これはもしかすると乾と浅野はいけるとこまで走り回って交代という作戦かもしれません。そしてやはり日本代表の柱はアンカーの長谷部ですね。危険なところを察知して顔を出し相手の攻撃を潰していました。

日本代表で目立った攻撃はコーナーキック時。井手口がこの時間帯で4本ほど蹴っていたんですけど、精度が高くあと少しという場面も目立ちました。ガンバ大阪でもセットプレーを任されていることもありますし、本当にいいボールが送り込まれています。

 

15分~30分

オーストラリアはぱっとみた感じかなり現代風ですね。低い位置でも簡単にはボールを捨てず幅を広く使いながら日本のプレスをかわしてボールを前進させています。また相手陣地に入ってもしっかりと幅を作りながら日本のライン間でボールを受けて陣形を崩しながら最終ラインの裏を突こうと仕掛けてきました。

ここで注目したのは大迫の強さ。日本が低い位置でボールを奪い返したときは結構簡単に前線へボールを蹴っちゃうんですけど、そのボールを孤立した状態でも大迫がしっかりキープして味方が上がる時間を作ってくれていますね。それによって日本としてはかなり助かっていましたし、まさに戦術大迫という状態。彼がいてくれることで味方がかなりプレイしやすくなっています。

あとこの試合で日本代表が使ったメンバーでは井手口・山口・浅野・乾という4選手が比較的新しいと言うかこれまで起用されていた選手とは変えてきたんですけど、かなり効果的に活きてますね。変な経験がないというか、ハリルホジッチさんのやりたいことがある程度できているのではないでしょうか。特に乾がいいです。たしかに少し???な守備の部分があるんですけどまあそれはいつものことなのでもう気にしてられません。でもやっぱり原口にしても乾にしても海外に行ってしっかりレギュラーを獲得できる選手ってみんな守備が良い、もしくは行ってから良くなった選手が多いかもしれません。そこが分かれ目かも。

 

30分~45分

日本代表は高い位置で大迫のタメから長友が抜けてチャンスを作りました。やっぱり前半を通して見ると乾と大迫がかなり良いですね。対してオーストラリアは長谷部の両脇にあるスペースを上手に使ってシュートまで持っていく場面もありました。この辺は井手口と山口がもうちょい守備のときにポジションを細かく調整しないといけないんですけど、まだ決壊するまでは行ってません。ただし相手に後半修正されたら危ないところかもしれませんね。

 

前半の41分に日本が先制!!!

長友のクロスに対してオフサイドラインを気にして相手が少しラインを上げて高く保っていたところに、完璧なタイミングで裏へ抜けて浅野がゴールを決めました。いやーかなり大きい得点でしたね。これによって日本代表はかなり優位に試合を進めることができるようになりました。

このあと得点は動かず前半が終了し日本が1点リードして後半を迎えることになりました。もちろん後半はオーストラリアがより攻撃的に来るでしょうから、特にどう守備をしてカウンターに繋げるのかが注目となりそうです。

 

 

45分~60分

日本代表とオーストラリア代表ともに交代はなし。前半と同じメンバーで後半に入りました。注目はオーストラリアがもっと攻撃的に人数をかけてくるのか。また前半から少し気になっている長谷部の両脇にあるスペースを日本代表がどう対処するのかというところ。

後半も日本代表は前から積極的に相手にプレッシャーをかけてビルドアップを阻害するように守備をしていて、それにオーストラリアが引っかかってくれているので日本は高い位置でボールを奪って仕掛けることができています。オーストラリアはどこまでこの後ろから繋ぐサッカーを継続するのか注目ですね。

後半開始してすぐ日本に危ない場面が。吉田がGKにキャッチしてもらおうと体でコースを切ってボールを確保しようとしたところGKの反応が遅れて(イメージが共有できてなくて)相手に寄せられるという場面がありました。これイラク戦でもまったく同じことやらかして失点してたような気が…一回だけならまだしも同じことを繰り返すのはあまりよろしくないですね。ひとつのプレーで試合が壊れてしまうこともよくあるので、プレーはハッキリさせてほしいところです。

そしてやっぱり日本の軸となっているのは長谷部さんですね。彼が良いポジションにいて守備では相手の攻撃を潰し、攻撃ではボールが循環するように顔を出しています。そして攻撃に関して前半は左サイドからの仕掛けが目立っていたのですが、後半は右の浅野が仕掛けてチャンスを作る形も多くなってきました。右も左もバランスよく攻撃できている日本代表ってちょっと久しぶりに見たかも。

 

60分~75分

オーストラリア代表はここで選手を交代します。トロイージを下げてユーリッチを最前線に投入。これでコンフェデなどでやっていたいつもの形に戻してきた格好となります。で、前半も言及したのですが、日本代表は最前線の大迫がかなり良いですね。彼がいることで味方がどれだけ助かっていることか。

日本代表は継続して相手陣地の高いところから積極的にプレッシャーをかけていってます。もしこれが単独だったりすると逆にそこが穴となって相手に前進されるわけですが、味方と連動して相手を追い込めているときは結構ボールを奪い返して高い位置から攻撃を開始できています。こういうので怖いのは、前は高い位置からいくけど後ろは戻ってしまっていて前と後ろが分断してしまったときですね。そうなると簡単にボールを運ばれてピンチになります。行くなら前から全員で。行かないなら後ろへ全員で。このチームで状況と時間帯を考えて意思を統一させるってのが本当に大事になります。

ここでオーストラリア代表が2枚目の選手交代。ロギッチに代えてケーヒルを投入。あの日本キラーのケーヒルはやっぱり怖いですね。これによってオーストラリアは2トップ気味になり少し形も変えてきました。この変は少し日本にとって危ない時間帯ですし、より一層チームでもう一度イメージを共有してお互いの動きを確認してほしいところです。

日本代表は前半から走り回っていた乾に代えて原口を投入しました。乾は本当に良かったですね。スペインに行って守備面でかなり成長した印象です。これなら今後も代表に呼ばれるでしょうし、序列を覆せると思いますよ。

 

75分~90分

この時間帯でいまだに日本が1点リードという状況。ここでしっかり1点を日本代表が守りきれるのかというとやはり不安な部分もあるので、できればカウンターでとどめとなる2点目が欲しいところです。けど絶対に失点はしたくない。この辺のバランスが本当に難しいところですね。こういうときはやっぱりピッチ上のリーダーって大事で、選手それぞれが別のことを考えていると危険なため声を出してどうするのか統一させることが大事です。

 

井手口の半端ないシュート!!!

ガンバ大阪の井手口が半端ないミドルシュートを突き刺し日本代表が2-0お大きな大きなゴールを奪いました。イラク戦でも彼が脳震盪のアクシデントによって試合展開が変わってしまったことを考えても、現在の日本代表にとって本当に重要な役割を任されている選手かもしれませんね。このゴールによって日本代表はワールドカップ出場をほぼほぼ決めることになりました。

後半終了間際には日本代表が大迫に代えて岡崎を投入。さらに浅野に代えて久保を投入しました。いつもよりも多い27名の召集、4-3-3の採用、浅野乾井手口の起用、前線からのプレス、そして相手を研究し尽くした戦術など、ハリルホジッチの采配とマネジメントがことごとく的中した印象。さすがにこれで辞めろなんて言ってる日本メディアを黙らせることができるでしょうし、これからの日本代表にとって大きな試合となりました。

アディショナルタイムは3分。日本代表はベタ引きするわけではなくある程度ラインを高く保って前からのプレスは継続していますね。後ろに引いて守りきるというやり方もあるんですけど、それだとやっぱり押し込まれるときついんですよね。もし1点取られたらそのまま追加点も取られそうになることを考えると、この時間帯でもしっかりと自分たちのやり方を徹底している日本代表は素晴らしいと思います。

 

そしてアディショナルタイムを消化し日本代表が2-0でオーストラリアを破り見事ワールドカップ出場を決定させました。最終予選はいろいろとうまくいかなかったこともありましたが、全体を通して見ると本当に良くやったと思いますし、ハリルホジッチ監督も結果を出し内容としてもこれからどういうサッカーをやりたいのかがハッキリ見えたことが収穫だったと思います。ここからは本大会に向けてもう一度メンバーを選考し直し『世界向け』のチームへ成長させる1年間となります。ロシアワールドカップでどういうチームを作り上げてくれるのか楽しみですね。

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