日本代表を取り巻くポゼッションかカウンターかの二元論について

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リベロの河童
 ( 河童戦術ブログの管理人 )

いつまでそんなくだらない議論してるんだってほんと思うんですけど、いまだに日本代表でハリルホジッチがやっているサッカーに対して『ポゼッションサッカーを捨てた』とか『カウンターサッカーでは駄目』とか『サウジアラビア相手には通用しなかった』などといろいろ言われているようですね。

このブログでも何度かそういった話題について取り上げてきたんですけど、やっぱりもう一度ハッキリさせておきたいと思いましてこの話題について取り上げておきます。ポゼッションサッカーがいいのかカウンターサッカーがいいのか。まずこの話題を書こうと思ったきっかけは藤田俊哉さんの記事を見たからでした。

 

日本の目指すべきサッカー カウンター主体のスタイルでいいのか – ライブドアニュース

この日のサウジアラビアには、守ってカウンターという戦術も通用しなかった。チームとしてもシビアに受け止めなければならない結果となったと言わざるを得ない。

あえてポジティブな要素を挙げるとしたら、タフなゲームを通して今後の日本の課題が見えたことだろうか。

繰り返しになるが、ディフェンシブに戦ってカウンターで得点を奪いにいくスタイルは、ボール回しがうまくないオーストラリアにはハマっていたが、テンポが違い、さらにボール回しがうまいサウジアラビア相手には通用しなかった。どういうサッカーを本大会でするのがベストなのか? 今後どんなサッカーを日本は目指すべきなのか? そんな課題を突きつけられた試合になった。

あくまでもボールをつなぎ攻撃を仕掛けるスタイルで行くのか。それとも、カウンター主体のサッカーで短期決戦での結果を追い求めていくのか。カウンターサッカーは時として効果的だが、果たして、それは日本サッカーが目指すべきスタイルであるのか。そんなことを自問自答するキッカケにもなったわけだけれど、ワールドカップだけのことに限らず、今後の日本のサッカースタイルを確立する意味でも、積極的に議論し決定していく必要はあるだろう。

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これについては以前『ポゼッションサッカーの、その先へ』という記事で書いたんですけど、世の中の、特に欧州の代表シーンというのは昔のようにボールを敵よりもたくさん保持して戦うスタイルよりも、相手にボールを持たせて切替部分で差をつけるサッカーのほうが優位になっているよということを書いたんですが、そこで日本代表についてのところで『これからはさらに選手がアスリート化し、戦術も複雑になり、ポゼッションもカウンターもなんでもできる選手が選ばれ、なんでもできるチームが勝ちあがる時代になると思います。』と書いておきました。タイトルにも『その先へ』と記したように、これは二元論の話じゃないんだよと伝えたかったのです。

ハリルホジッチはたしかにオーストラリアを相手に対してボールを譲り、カウンターやトランジションで勝負をして完勝しました。しかし、だからと言って今後もそればかりをやるとは限らないというかやるはずがないんですよね。つまりポゼッションサッカーかカウンターサッカーかの二元論ではなく、相手によって、試合の経過によって、そのときの状況によってそれらを使い分けるようにしたいのだと思っています。最初から『どちらかひとつ』ではなく、最初から『どちらも』だったわけです。これはハリルホジッチだけでなく、アギーレもザッケローニもそうだったように感じます。

じゃあ実際にワールドカップではどんなサッカーで臨むんだという話なんですが、ぶっちゃけ『相手が決まるまでわからない』のではないでしょうか。相手が決まってないのにワールドカップではこうやって戦うんだ!みたいなのはまったくの無駄ですし、わかるわけがないじゃないですか。多少の方向性だったりロシアの気候や日本代表選手の駒によってある程度は限定されるわけなんですが、それでもやはり相手が決まらないとその方向性は決まりません。相手がどこだろうと自分たちのやり方は一切変えないよというのが『自分たち(だけ)のサッカー』なのでは。

ポゼッションサッカーやるんだ!と言っても相手が日本以上にボールを保持できる国でボールを握られたらどうするんですか。カウンターサッカーやるんだ!と言っても相手があえて引いて守り日本にボールを握らせてトランジションに重点を置いてきたらどうするんですか。

というわけで、なにもどちらかに限定して二元論を議論する必要なんて無いのではないでしょうか。これからもサッカーは進化しますし、いたちごっこのようにまた昔の戦術が繁栄することもあるでしょう。ゾーンディフェンスが全盛といっても、もしかすると数年以内にマンマークディフェンスが注目され全世界でマンマークが主流になるかもしれません。今は3バックが主流でも、来年には4バックが流行ってるかもしれませんし、またウィングが絶滅するかもしれません。

そのためなにかひとつのプレースタイルに拘る必要などまったく無く、それよりももっと深いところで『日本人らしいサッカー』というのを議論されてみてはいかがでしょうか。日本人特有の優位性は何なのか。敏捷性?献身性?運動量?だとしたらその優位性をポゼッションサッカーならどこで利用し相手に勝つために使えるのか。またその優位性をカウンターサッカーならどこに利用できるのかなど。そのような議論こそ必要なのではと思っています。

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