柴崎岳がテネリフェ監督から一番求められている「パウサ(小休止)」について

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リベロの河童
投稿者: ( 河童戦術ブログの管理人 )
公開日:2017年05月31日( 6か月前に投稿 )

柴崎岳についての記事はいろいろありまして評価などの部分では日本国内で混迷していたわけですが、今回テネリフェの監督に取材をされた豊福さんの記事によってある程度見えてきた部分があります。

「柴崎はスペイン1部でも活躍できる」。テネリフェ監督が語る、柴崎を攻撃の中心に据える理由。(豊福晋) – 個人 – Yahoo!ニュース

先発に固定していることからも、監督の柴崎への評価が高いのは明らかで、会見でも称賛することは多い。

それでは、具体的に柴崎のどの部分を評価しているのかー。

ホセ・ルイス・マルティ監督をテネリフェの練習場で直撃した。

パウザを与える存在
「一番はチームに“パウザ”を与えられること、だ」

柴崎の能力について問うと、マルティはそう答えた。“時間”や“タメ”というニュアンスである。彼は続けた。

「ピッチの上で常に冷静で、タメを作ることができる。彼にボールが渡ればゲームが落ち着くんだ。フリーの選手を探すのもうまい。今日のサッカー界では、そういう選手を見つけるのは簡単じゃない」

事実、ここ数試合、テネリフェのサッカーには変化が見られた。

以前は勢いよく前線へロングボールが届けられたが、今ではそこに一工夫はいるようになった。柴崎がそのための時間を作り出し、2列目から連動して崩す回数も増えた。

テネリフェにはエースFWのアマトをはじめ、ドリブラーのスソ、アーロンなど、縦への勝負が持ち味の選手が多い。はまれば爆発的な攻撃力になるのだが、単調にもなりやすい。

縦への攻撃が中心だったチームに柴崎が入り、欠けていたタメとつなぐ意識が加わり、攻撃にも幅が出つつある。

それこそが、マルティが柴崎に求めていたものだった。

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今回はこの「パウザ(このブログではパウサと書きます)」とはなんだ?というところについて書こうと思います。

まずこの「パウサ(小休止)」ですが、スペインなどでは「La Pausa」、英語では「Pause(ポーズ)」などと名前が付けられていますね。なおこれは「タメ」とは別の意味として用いられることが多いようです。

レアル マドリード研究 〜 パウサが鍵を握る・・・? 〜||コラム|スカパー!サッカー中継

パウサはスペイン語で小休止という意味がある。オーディオの再生機にある一時停止や、音楽の楽譜で使われる休符が想像しやすいかもしれない。

パウサは、よくサッカーで使われる“ため”とは違う。ためはボールをキープして時間を溜めておき、チームメイトの前進のために時間を稼ぐことを意味する。なにしろ前に前に、という傾向が強い。一方、パウサは皆んなが前に前に行こうとしている時に、ほんのちょっと一息つく間を中盤の選手が持つことで、自分たちの攻撃のオーガナイズを整え、整然としたポジションを各選手が取れるようになるのだ。と同時に相手チームをかく乱して、守備のオーガナイズを壊すという目的も持っている。この一息つくような間をプレーの流れの中に持てる選手の筆頭はイニエスタ。「イニエスタがボールを持つとチーム全体が動きながら整然となる」と言われる所以だ。他にパウサを持てる代表的な選手はチャビ、チアゴ、ラーム、シャビ・アロンソ、セスク・・・。いずれにしても、そう多くはいないはずだ。

間は、はっきり見えるものではなく、時計で測れるようなものでもないので、なかなか言葉にして説明するのは難しいのだが、想像を膨らませてイメージしてほしい。

クロースのパウサがレアル マドリードの選手たちの配置を整わせて、C ロナウドやベイルなどのスーパースターがプレーしやすくなり、カウンターの威力が増すなど攻撃力の向上につながっているのは間違いない。つまり、パウサが各プレー、各選手のクオリティを少しずつ上げ、その関係性が新たに大きな力へと発展し、驚異的な結果へと繋がっているのだ。

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なぜうまい?南米選手の個人技(後編) | COACH UNITED(コーチ・ユナイテッド)

■「一呼吸」おくことがプレーに幅を生む

「あの子にはpausa(パウサ)のプレーが必要だ」。私がアルゼンチンの古豪ボカ・ジュニアーズの日本スクールで通訳をしていたときに、アルゼンチン人コーチが漏らした一言だ。パウサとは直訳すると「休憩」という意味。「プレー中に休憩!?」と一瞬驚いた私だったが、すぐにその意味を理解した。それはあえてプレースピードを下げ、周りの状況をより把握しやすい状態でプレーするということなのだ。私は南米でプレーする以前は、とにかくスピードのあるプレーが一番だと思っていた。スピードこそ南米サッカー、そればかり思い描いていた。しかし、南米で現地の人とプレーをする中で、彼らが時折見せる「一呼吸のプレー」を肌で感じ、「速い(早い)プレーだけがサッカーではない」ことを学んだ。

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また、『ペップグアルディオラ キミにすべてを語ろう』では、ペップがバイエルン就任直後あたりでの言葉としてこのパウサについて説明がされていました。

パウサ・・・小休止。英語でポーズの意味。前に急ぎすぎないで、チーム全体を整えるほんの少しの間をグアルディオラは大切にする。

ピッチの中央ではスペースを作り出すための根気が必要だ。チームは一緒に移動する。ペップは次から次へとプレーの原則を並べる。「このチームは、わずかなパウサ(小休止)が必要なんだ。他のものはすべて持っている。ピッチ中央でのパウサ。ノイアーから綺麗なボールが出るのと一緒に全体が前進する、この最初のフレームはとてもうまくいっている。少しづつ進む、原則的には決して急がない、チームの中で誰一人取り残されないために一緒に進むんだ。」

例えばFWが前線でクサビのパスを受けて体を張ってボールをキープし時間をつくるとか、そういうのは「タメ」などと呼ばれています。ただし「パウサ」というのはそれとは少し違う感じですね。自分はよく現在FC岐阜の庄司だったりガンバの遠藤のような選手でこれを例えるのですが、イメージ的にはチームが縦にはやく行こうとしすぎたときにフッとチームを落ち着ける選手に対して使っています。

というわけで、柴崎岳が「一番はチームに”パウサ”を与えられること、だ」と評価されていたこのパウサの部分をご理解いただけましたでしょうか。つまりテネリフェでは、以前までは縦ポンサッカーでとにかく蹴っていたところに柴崎岳を入れることで、チームとして前進するようになり、以前よりも攻撃の組み立てができるようになったと。

自分も結構印象で抽象的に話すことが多いんですけど、オーケストラの指揮者というんですかね。もしチームが急ぎすぎてるときは、パウサ(小休止)によってチームを落ち着けて味方の配置を整える時間を作ると。そういった部分が評価されチームの中心となっているようです。

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