深刻な『野球離れ』はどう考えてもサッカーのせいではない

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リベロの河童
投稿者: ( 河童戦術ブログの管理人 )
公開日:2017年06月20日( 6か月前に投稿 )

九州朝日放送で『部員減少でピンチ 深刻化する“野球離れ”』という動画付きの記事が掲載されておりまして、野球は特に興味がないのですが何気なく見たところ、あまりにも衝撃的な内容で驚きました。

内容は少年野球の人口が著しく減少していて、野球離れの原因は小子化やスポーツ選択の多様化、また地上波でのプロ野球中継減少などをあげていました。しかし、この記事に掲載されていた動画をみたところ、いや野球離れの原因はそれではないのではないかと思えてきました。そういう部分をサッカーファンから見た視点で書いてみます。

部員減少でピンチ 深刻化する“野球離れ”【福岡】 (九州朝日放送) – Yahoo!ニュース

ここ十数年少年野球の人口が著しく減少しています。昭和の時代は、子どもから大人まで楽しく野球を楽しんでいました。また、野球漫画に夢中になったという人も多いのではないでしょうか。
しかし今は…。小学生の男の子およそ1700人を対象に「将来なりたい職業」を聞いた結果、1位はサッカー選手。野球選手は2位でした。3年前に順位が入れ替わり、それ以降、差は広がる一方です。全日本軟式野球連盟に登録されている少年野球のチーム数も、2011年度は1万4000あまりだったものが昨年度は1万2000あまりになっています。
野球離れが急速に進んでいるのは、一体何故なんでしょうか。要因として、少子化、スポーツの選択肢の多様化、そして地上波でのプロ野球中継の減少などが指摘されています。また、「野球ができる場所が少なくなった」ことも理由のようです。空き地が減っているだけでなく、野球そのものを禁止している公園も少なくありません。
福岡での現状を取材してきました。

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まず、このチームには選手が9人しかいません。野球は1チーム9人でやるスポーツなので、本当にギリギリの人数ですね。そして、そのうちひとりが野球のボールが当たって右手の指を骨折してしまいます。その右手の指は固定され、包帯でぐるぐる巻きです。また、先月骨折をして現在もこの状態ということは、結構大きな怪我だったと推測できます。

しかしチームのキャプテンを任されていたこの子供は「練習を休むわけにはいかない」と、ボール拾いや地味なトレーニングを繰り返していたそうですが、表情からもつまらなそうな雰囲気が伝わってきますね。

そしてここで骨折をした子供の母親が登場し、「いやいやでも、いてもらってます」というコメント。え…母親が強制してるんですかこれ。保護者としてなにも感じないのでしょうか。

さらにその子供は「人数の都合で…やっぱりキャプテンだから…右手は確かに使えなくて投げられないけど、取る・走るはできる」とコメント。骨折が完治していない子供を母親が、子供がいやいやでも強制してると。もうこの時点で闇を感じますね。そして次はもっと衝撃でした。

なんと、練習試合に骨折した指が完治していない子供を出場させています。またこの場面ではナレーションが「部員が9人のため、試合に出ざるを得ません。」と話していました。何をいってるのか本当にわからないですね。子供の骨折した指よりも練習試合のほうが大事なんですか。しかもそれを子供の親、子供を預かっている監督、そしてこの動画を作成しているメディアなど、周りの大人がなにも感じないということが衝撃でした。

さらにナレーションは、この子供がデッドボール(ボールを体にぶつけられると出塁)を受けて進塁すると「今回は、デッドボールで出塁。なんとか、チームに貢献することができました」と続けます。本当に、気は確かですかと問いたくなるくらい尋常ではない動画ですね。まるで戦後の日本を見ているかのようです。

この動画では、野球離れの原因として、小学生の将来なりたい職業でサッカーに抜かれたことや、小子化、スポーツの多様化、地上波プロ野球中継の減少などを理由としてあげていました。

しかし、この動画を見て、原因はそこでは無いように感じます。子供が野球から離れる一番の原因は「指導者やメディアの旧態依然とした古臭い体質」が大きいのではないでしょうか。先日も生徒を殴って解雇になったサッカーコーチが話題になりましたが、スポーツの種類関係なくああいう体罰を受けた人間は、将来自分が親になったとき、その体罰を受けたスポーツをやらせるでしょうか。

ちなみにこのツイートに対して、野球ファンと思われるアカウントから一定数の擁護ツイートがあってさらに驚きました。「人数がいたら休ませるだろ」というものや、「この怪我してる子は当人がやりたくてやってるように見える」など。もはや、野球ファンは異常なものを異常だと認識できないのではないかと思えてきました。もちろんごく一部なんでしょうけどね。その擁護、異常ですよ。

もし、サッカーの指導をされてる方で同じことをしているひとがいるなら、今すぐやめなさい。怪我をしてる子供を自分たちの都合で強制的に試合させて、さらに取り返しのつかないことになったら、その子供の将来を潰すんですよ。また、こんなのは美談でもなんでもなく、クソみたいな指導者が子供を守れない親と一緒になって子供を潰そうとしてるだけです。絶対に真似しないでください。

最後に。以前このブログでも紹介したのですが、デットマール・クラマーさんがサッカー界に残した言葉として『日本のスポーツ、日本のサッカーを変えるのに最も重要なのは教育者、そして報道機関である』というのがあります。これ、まんま野球界にも当てはまると思いますよ。野球が人気を取り戻したければ、まずやるのは教育者と報道機関の改革ではないでしょうか。

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