天皇杯を下位カテゴリーのホームで開催する要件が無理ゲーすぎる件

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リベロの河童
 ( 河童戦術ブログの管理人 )

J1から降格してきたJ2クラブなどであればなんとかなるかもしれませんが、これから徐々に成長していこうとしているサッカークラブにとって、この開催条件は少し難しすぎるのではないかと思えてきました。

今回いくつかのチームが、先日発表された『下位カテゴリーチームが所属する都道府県の会場を優先して開催』の権利を得たものの、実際にはそれが認められることができませんでした。そして、それに関しての説明がいわきFCが公式サイトで詳しく書かれていました。

第97回全日本天皇杯サッカー選手権大会3回戦 会場決定を受けて | NEWS│いわきFC OfficialSite

「サッカー普及の観点から、天皇杯の試合を全国各地で開催することが重要と捉え、3回戦から準々決勝までの試合においては、対戦カードの下位カテゴリーチームが所属する都道府県の会場を優先して開催することとする。(一部抜粋)」に則り、いわき市並びに福島県での開催を思い描いていました。
しかし今回、その思いはかないませんでした。理由として、日本サッカー協会が定める「天皇杯全日本サッカー選手権大会運営要綱」に対し、該当するスタジアムがなかったことが挙げられます。

運営要綱の概要は以下となります。

【第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会 試合運営要綱(抜粋)】
(1)J1クラブが出場する試合:15,000人以上(原則)収容できること。
(2)ラウンド16以降の会場では、必ず照明装置が設置されていなければならない。
(3)付帯設備スコアボード(3回戦以降は原則として、大型映像装置であること)。
(4)ピッチは天然芝であり、原則として縦長105m、横幅68mであること。

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まず収容人数15000人以上という条件。これはJ1リーグのクラブライセンスと同等(J1は15,000人、J2は10,000人)の条件です。これはさすがに「あり得ない」と言っていいでしょう。厳しすぎる。正直言って、天皇杯3回戦であればJ3ライセンスとなる5000人以上の収容人数を条件とするのが適正ではないでしょうか。これが認められないのであれば、普及を目的とした下位カテゴリー開催はまず無理があります。

次の照明装置の件。こちらも実はJ3ライセンス基準では「絶対条件ではない」というところ。また、その次のスコアボードも3回戦以上は「大型映像装置であること」とありますが、これ絶対必要でしょうか。

結局、今回サッカー普及の観点から変更した会場決定方法と、天皇杯運営要綱、そしてJリーグのクラブライセンス制度で、全然バランスが取れていないため、これから成長しようとしているクラブのことを考えているとはまったく思えません。これでは、J1から落ちてきたクラブを救済するための制度にしか見えないですね。

Jリーグにはクラブライセンス制度というのがあり、それに基づいて各地でスタジアムが整備されている現状があります。よって、本当にサッカーを普及させる目的があるのであれば、このJリーグのクラブライセンス制度に合わせた条件にしたほうがいいのではないでしょうか。

たとえば2回戦~3回戦まではJ3ライセンス相当の基準なら開催可能とし、4回戦はJ2、5回戦以降はJ1ライセンス相当などと条件を下のほうほど緩くしていただかないと、サッカー普及を目的とした下位カテゴリーホームでの開催はまず無理ゲーでしょう。

 

現在のJリーグクラブライセンスでの基準

入場可能人員

J1 15000人以上
J2 10000人以上
J3 5000人以上

照明設備

J1 必須
J2 必須
J3 必須ではない

 

J1&J2で必要な付帯設備

第 30 条〔スタジアム付帯設備〕
(1) J3を除く公式試合で使用するスタジアムは、次の各号の付帯設備を備えるものでなければならない。

① 運営本部室
② 更衣室(温水シャワーが使用でき、かつ、ホームチーム、ビジターチームおよび審判員について各々別個に用意されていること)
③ 室内ウォームアップエリア(ホームチームおよびビジターチームについて各々別個に用意されていること。また、審判員について配慮されていること)
④ マッチ・コーディネーション・ミーティング室
⑤ 記録室(ピッチ全体を見渡すことができ、原則として個室であること)
⑥ 医務室
⑦ ドーピングコントロール室
⑧ 警察・消防司令室兼控室
⑨ 記者会見室
⑩ 記者室
⑪ カメラマン(フォトグラファー、TVクルー)室
⑫ 中継スタッフ控室
⑬ VIP 席、VIP 受付、VIP ラウンジ
⑭ マッチコミッショナー席
⑮ 記者席(メインスタンド中央部でスタジアム全体を見渡すことができ、屋根付きで、かつ、電源およびノートパソコン等が置ける机を備えていること)
⑯ 場内放送システムおよび場内放送室
⑰ テレビ中継およびラジオ中継用実況放送室(ピッチ全体を見渡せる場所にあり、音声機材を設置するに十分な広さと、中継に必要かつ十分な電源を備えていること)
⑱ スコアボードおよび時計(原則として大型映像装置とし操作室も備えること)
⑲ メンバー掲示板(スコアボードでの兼用可)
⑳ リーグ旗およびクラブ旗の掲揚ポールまたはバトン
㉑ メディア受付、ミックスゾーンおよびフラッシュインタビューポジション
㉒ 入場券売場、入場ゲート(入場待機スペース)
㉓ 総合案内所
㉔ 救護室
㉕ 授乳室
㉖ 飲食売店およびグッズ売店
㉗ 駐車場、駐輪場、タクシー等乗降所
㉘ テレビ中継車両駐車スペース
㉙ テレビカメラ設置スペース(中継カメラ用およびニュース関連 ENG 用)
㉚ ケーブル敷設スペース(中継車とテレビカメラおよび実況放送室間)
㉛ 伝送用機材等設置スペース(アンテナ/アンテナ搭載車両/光ファイバー用端末)
㉜ 雷保護設備

 

J3で必要になる設備(一部の条件は緩和されたり時間的猶予のあるものも)

(2) J3の公式試合で使用するスタジアムは、第1号から第 30 号までならびに第 32 号の付帯設備を備えるものでなければならないとともに、第 31 号の設備を備えることが望ましい。ただし、第 12 号から第 30 号までの設備については、スタジアムの諸室や座席、スタンド部分等の運用を工夫することにより、当該設備として利用可能な状態とすることをもって足りるものとする。

① 更衣室(温水シャワーが使用でき、かつ、ホームチーム、ビジターチームおよび審判員について各々別個に用意されていること)
② 記録員席(個室であることが望ましく、少なくとも、ピッチ全体を見渡すことができ、雨に濡れない座席であること)
③ 医務室
④ 場内放送システム
⑤ スコアボードおよび時計(大型映像装置であることが望ましい)
⑥ メンバー掲示板(スコアボードでの兼用可)
⑦ リーグ旗およびクラブ旗の掲揚ポールまたはバトン
⑧ メディア受付、ミックスゾーンおよびフラッシュインタビューポジション
⑨ 入場券売場、入場ゲート(入場待機スペース)
⑩ 飲食売店およびグッズ売店
⑪ 駐車場、駐輪場、タクシー等乗降所
⑫ 運営本部室
⑬ マッチ・コーディネーション・ミーティング室
⑭ ドーピングコントロール室
⑮ 警察・消防司令室兼控室
⑯ 記者会見室
⑰ 記者室
⑱ カメラマン(フォトグラファー、TV クルー)室
⑲ 中継スタッフ控室
⑳ VIP 席
㉑ マッチコミッショナー席
㉒ 記者席(メインスタンドでピッチ全体を見渡すことができ、雨に濡れない座席であること。電源およびノートパソコン等が置ける机を備えていることが望ましい)
㉓ テレビ中継およびラジオ中継用実況放送席(メインスタンドでピッチ全体を見渡すことができ、雨に濡れない座席であること。音声機材を設置するに十分な広さと、中継に
必要かつ十分な電源を備えていることが望ましい)
㉔ 総合案内所
㉕ 救護室
㉖ 授乳室
㉗ テレビ中継車両駐車スペース
㉘ テレビカメラ設置スペース(中継カメラ用およびニュース関連 ENG 用)
㉙ ケーブル敷設スペース(中継車とテレビカメラおよび実況放送席間)
㉚ 伝送用機材等設置スペース(アンテナ/アンテナ搭載車両/光ファイバー用端末)
㉛ 室内ウォームアップエリア(ホームチームおよびビジターチームについて各々別個に
用意されていること。また、審判員について配慮されていること)
㉜ 雷保護設備

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