ベガルタ仙台分析:5つのレーン状のエリアについて

カテゴリ /  サッカー / タグ /  / 
リベロの河童
 ( 河童戦術ブログの管理人 )

前回は『ボールを握る』という部分について書きました。書いたといってもまだほんの触りでしかないので、また同じような部分を後から書くことになるかもしれませんが、とりあえず手当たり次第思ったことを書いていきます。

というわけでこの記事ではフォーメーションなどについて。今季のベガルタ仙台は守備時は5-4-1、そして攻撃時は3-2-5という布陣で戦っています。今回はそのなかでも特に攻撃時の「レーン分割」についてお話しようと思います。このレーンという解釈はペップグアルディオラがバイエルンの監督時代に取り入れたことで有名になりましたね。

ではまずこのレーンってなんだというところから。『ペップグアルディオラ キミにすべてを語ろう』のなかの『4本のライン』という項目でお気に入りの部分を抜粋でご紹介させていただきます。(ベガルタとバイエルンは布陣が違うので参考までに。また、サイドバックは仙台のボランチ、インテリオールはシャドーと捉えると近いかもしれません)

「ピッチを5分割した5つのレーン状のエリアを認識させて、トレーニングしている。基本的に同じサイドのウィングとサイドバックは絶対に同じレーンに居てはいけない。同サイドのサイドバックとウィングは、センターバックのポジションによって外側か内側のレーンにいる。理想的なのはセンターバックが広がったときは、サイドバックは内、ウィングは外だ。

最終ラインから直接パスを受けるためにウィングは開く。もし、このウィングへのパスがうまくいったら、敵陣の中盤を飛び越えることができる。たとえボールを失ったとしても、内側のレーンにいるサイドバックがすぐにスペースを閉じて対応することができる。

この理想的な配置は、敵のプレッシャーを限定させる狙いもある。サイドバックが内に入れば、敵のウィングを引きつけることができる。その敵のウィングがサイドバックについて来なかったら、私たちはピッチ中央にフリーマンを持つことになる。もし、敵のメディオセントロがカバーに入りサイドバックの対応をしたら、今度は私たちのインテリオールがフリーマンだ。試合中、このようにずっと物事が関連して動くんだ…」

少し難しい話になってきたので、ベガルタ仙台の布陣で説明します。4本のライン(5つのエリア)というものをベガルタ仙台も意識しているように見えます。まあ実際にピッチにラインを引いて練習しているかは知りませんが、試合中にこの解釈で動いてるのではないかという部分がチラホラ。ではさきほどの文章を画像を交えながら説明してみます。

『ピッチを5分割した5つのレーン状のエリアを認識させて、トレーニングしている。基本的に同じサイドのウィングとボランチは絶対に同じレーンに居てはいけない。同サイドのボランチとウィングは、センターバックのポジションによって外側か内側のレーンにいる。理想的なのはセンターバックが広がったときは、ボランチは内、ウィングは外だ。』

『最終ラインから直接パスを受けるためにウィングは開く。もし、このウィングへのパスがうまくいったら、敵陣の中盤を飛び越えることができる。たとえボールを失ったとしても、内側のレーンにいるボランチがすぐにスペースを閉じて対応することができる。』

『この理想的な配置は、敵のプレッシャーを限定させる狙いもある。ボランチが内に入れば、敵のウィングを引きつけることができる。』

『その敵のウィングがボランチについて来なかったら、私たちはピッチ中央にフリーマンを持つことになる。』

『もし、敵のメディオセントロがカバーに入りボランチの対応をしたら、今度は私たちのシャドーがフリーマンだ。』

このように、3バックの両脇がどうしてタッチラインの方までいくのか、シャドーの位置、ウィングはどうしてずっと外に張ってるのか、なぜこのタイミングでここにパスを出すのか、などはすべて理由があります。攻撃は自由なんてアバウトな攻め方ではなく、ベガルタ仙台の攻撃はひとつひとつのプレーに規則性があり理由があります。そういうところが注目すべき点なのですが、まあまだ完成にはほど遠い部分もありますね。

できている部分としては、数的優位をつくるというところでしょうか。特にセレッソ大阪戦では相手のボランチに対して何度も数的優位の状況を作り出していたように感じます。結局セレッソは守備がまずかったというより、ベガルタにうまく攻撃されて守備がハマらなかったという解釈が正しいように思います。サボっていたわけではなく、分断されて相手を追い込んで奪えなかったというか。

また、ここ数試合では、サイドでの1対1からチャンスを作り出すという質的優位の状況も作り出せています。特に左サイドの永戸が相手と1対1の状況になると、結構な確率で正確なクロスからチャンスになりましたね。つまりベガルタの狙いは、できるだけ相手をポジショニングとパスで動かしてから、良い形で永戸へ渡すということです。そこで1対1なら勝てるという計算があるのでしょう。

そして特にシャドーの2人が良い位置でボールを受けて相手の陣形を上手に崩しています。相手がシャドーに寄せるとブロックに穴ができるし、寄せないと中へ侵入されます。また、ベガルタのウィングバックがボールを受けに下がると、サイドの裏のスペースへ走りこんで相手を広げ、逆にウィングバックが中に侵入してそのスペースを使うという動きも見せていますね。

いかがでしたでしょうか。このようにベガルタ仙台は攻撃時のポジショニングも自由に動いてただパスを回しているのではなく、規則性があり、狙いを持って相手を見ながらパスを回しているように見えます。皆様も是非、この5本のレーン状のエリアを意識しながらゲームをチェックしてみては。

サッカー ≫ 人気記事ランキング